DR.蓮村誠の「魂の約束」

 

アーユルヴェーダ医師の蓮村誠先生が、

2016年12月28日に、ツイッターに上げられた物語を。

「魂の約束」

~~~ここから引用です~~~

 

小話を1つ。タイトルは「魂の約束」です。

 

天の国にはたくさんの魂たちがいます。

彼らは皆、いつか地上に降りる自分の順番が来る日のことを待っています。

ある日、数百人の魂が神様に呼ばれて広間に集まりました。

魂たちは、これから神様からいよいよ地上に降りるためのお話を聴くために

ワクワクしながら待っています。

 

やがて彼らの前に神様が現れ、ゆっくりと魂たちを見渡してから、魂たちに質問をしました。

「お前たちは、これから地上に降りて、どのような純粋な思いを叶えようとしているのか?」

すると一人の魂がすぐに答えました。

「私は地上にこの上ない美しさを届けようと思います」

もう一人の魂が答えます。

「私は地上に静けさをもたらし、調和と安定を創造します」

さらに、別の魂が答えます。

「私は、愛という滋養を与え、豊かさと幸福をもたらします」

神様は、微笑みながら黙って聴いています。

 

魂たちの話が終わると神様が話しました。

「ではお前たちの純粋な思いを叶えるために必要なものを授けよう。

この上ない美しさを届けるために、お前には繊細に音を聞きわける耳としなやかな指を。

静けさをもたらし調和と平和を創造するために、お前には瞑想をしている両親と動物や植物を愛するこころを。

そして、愛という滋養を与え、豊かさと幸福をもたらすために、お前には多くの人を受け入れることが出来る広いこころと活動のための強い肉体を、

それぞれ授けよう」

 

魂たちは、みな自分がどんなこころとからだをもち、どんな両親や環境に生まれるのかを喜びをもって聴いています。

 

そして最後に神様が言いました。

「しかし、私がお前たちに授けるものだけでは、

お前たちは自分の純粋な意思を叶えることはできない。

何故かわかるかね?」

魂たちは、思ってもみなかった神様の言葉に黙ります。

 

しばらくの後、一人の魂が答えます。

「はい、美しさをもたらすためには、醜さがなければなりません。

調和と平和を創造するためには争いがなければなりません。

そして愛という滋養を与えるためには、

それを必要とする人がいなければなりません。」

 

神様が言いました。

「その通りだ。しかし、ここにいるお前たちは皆、ほんとうに美しく、

平和で、そして愛に溢れている。

どうして、それが可能になるのか?」

 

しばらく魂たちは黙っていましたが、やがて一人の魂が答えました。

「私が、地上に降りたら、出来るだけ美しいものを破壊し、調和を乱し、愛のない生活を送ります。

そうすれば、美しい世界を築き、調和を創造し、愛を届けようとする私の兄弟の願いが叶います」

 

「お前はそれでいいのか?」

神様が尋ねます。

「もちろんです。

私は自分の本質があなたの美しさであり、調和であり、そして愛であることを知っています。

たとえ地上に降りてそれを忘れたとしてもです。

ですから、神様、

私にはそのようなこころとからだをください。

でも、一つだけお願いがあります」

 

「それはなんだね?」

「はい、神様にではなく、皆にお願いがあります。

どうか、どんなに私が地上の美しさを破壊し、平和を乱し、そして愛のない生き方をしても、私のことを心の底から憎まないで下さい。

私は皆を愛しています。

たとえどんな私であってもです」

 

魂たちは全員約束をしました。

決して、その魂のことを心の底から憎まないと。

 

神様が言いました。

「よろしい。ではお前の望み通りにしてあげよう。では、お前の純粋な思いを言いなさい」

「はい、私の思いは、すべてを受け入れ、赦しを与え、無限の可能性を引き出し

豊かさと発展をもたらす、です」

 

神様は頷きました。

「よろしい。

どんなに非難されようともそれを受け入れ、すべての者がお前によって赦される強靭な意志と、

どんなことも可能だということを示すからだを与えよう」

 

魂は神様の計らいに深く感謝しました。

 

今、大勢の魂たちが地上にいて、皆自分の純粋な思いを叶えようとしています。

この地上に生きている人のすべての魂は、完全に純粋です。

たとえ悪と呼ばれる行いをしている人もです。

 

~~~引用ここまで~~~

 

読み返すたびに「私の純粋な思い」は!? と鳥肌の立つ思いがする。

純粋な思いをどこまで実践できているのか、と問われているのだ。

 

同時にこんな言葉が脳裏に浮かんだ。

 

この世の全てのことは、二つに分類される

愛に基づくものか、

愛を求めるものか。  

 

誰の本だったのだろう。忘れてしまったのだが。。

 

私たちの、愛を実践したいという望みを叶えるために、

同朋の誰かが、愛を求めて叫ぶ役目を

負ってくれている。

 

救いようのない暴力や殺戮の嵐が、世界中に溢れている。

「私を愛して」「お願い、誰か愛して」

悲鳴のような哀訴の声。

「誰か私を愛して」

それは、私たちが生まれてくる前の、

こんな風な神様の計らいによるものだろう。

 

そうと知ったからといって、悲しみが癒えるものではないが。

喪失感が消えるものでもないが。

一筋の光明であるのは確かだ。

 

全ての魂の同胞に。

幸あれ。

心静かに平和であれ。

光あれ。

 

Love

 

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